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キキョウの育て方と管理のコツを初心者にもわかりやすく解説

キキョウの育て方と管理のコツを初心者にもわかりやすく解説

パッとわかる!キキョウの育て方

  • 土は弱酸性で、日当たりと風通しのよい場所で育てます。
  • 土が乾燥したのを確認してから、たっぷりお水をあげましょう。
  • 虫がつきにくく丈夫なので初心者にもオススメです。

この記事では、キキョウの育て方について、ガーデニング初心者の方でもわかりやすく解説しました。

キキョウは古くから日本で愛され、家紋にも使われ親しまれてきました。

今では自生するキキョウは減ってしまい、絶滅危惧種Ⅱ類に指定されています。

秋の季語や秋の七草としても知られていますが、花が少ない真夏に涼しげに咲いてくれる心強い植物です。

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運営者
みゆき

みゆ庭編集部

ガーデニングコーディネーター

元植物を枯らすタイプ…。
コツをつかんだら、うまく育てられるように!
ずぼらガーデニングくらいがちょうどいい♪

目次

キキョウの詳細情報

キキョウ(桔梗)の育て方
キキョウ(桔梗)
植物名キキョウ(桔梗)
学名Platycodon grandiflorus
英名Balloon flower
科名キキョウ科
属名キキョウ属
園芸分類草花
形態宿根草
樹高50-100cm
原産地日本、中国、朝鮮半島
開花期6月〜9月頃
花色青、紫、白、桃色
耐寒性強い
耐暑性強い

キキョウは暑さにも寒さにも強い植物です。

キキョウは万葉集に登場するほど、古くから愛され、たくさんの園芸品種も存在していました。

現在では江戸時代からある品種のウズキキキョウと扇、アポイギキョウなど、昔と比べると数は少なくなっています。 

それでもキキョウの存在感は大きく、生け花などでも透明感のある風情を演出してくれます。

キキョウの育て方|購入から植え付けまで

キキョウ(桔梗)の育て方

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入手方法と販売時期

キキョウの種と苗は、ホームセンターや園芸店、インターネット通販で購入できます。

苗の販売時期は3月〜5月頃で、花の咲いた苗は秋まで店頭に並びます。

場合によっては1月頃から、地上部分がない状態で取り扱われることがあります。

元気がよくがっしりしたキキョウの苗を選びましょう。

用土

キキョウは水はけがよく弱酸性、有機質を多く含んだ土を好みます。

庭植えも鉢植えともに、腐葉土:鹿沼土=6:4をよく混ぜ合わせて使います。

鹿沼土は未調整ピートモスを代用しても大丈夫です。

水はけをよくする場合は、赤玉土(小粒):腐葉土:鹿沼土=5:3:2の配合にします。

鉢植えの場合は市販の草花用培養土を使っても育ちます。

弱酸性にするために、鹿沼土か未調整ピートモスを1〜2割ほど混ぜてください。

植え付け・植え替え

キキョウの種まきは3月~4月頃に、苗の植え付けと植え替えは芽が出る前の2月〜3月頃と10月頃が適しています。

種まき

発芽適温の15℃を目安に種まきしましょう。

  • 育苗ポットや鉢に種まき用土を入れ、霧吹きなどであらかじめ土を湿らせておきます。
  • キキョウの種5粒くらいを間隔をあけて土にまきます。
  • 薄く土をかぶせて日当たりのよい場所に置きましょう。
  • 芽が出るまでは土が乾かないように水やりします。
  • キキョウの芽が出揃ったら、小さな芽を間引きます。
  • 育苗箱の場合は本葉が3枚でポットへ植え替え、ポットの場合は本葉が5枚でお庭や鉢に植え替えます。

植え替え時の注意点

購入してきた花付きのキキョウの苗はすぐに植え替えてください。

キキョウはよく育つのでポットでは根が窮屈で、そのままだと根腐れを起こすことがあります。

また、キキョウの植え替えでポットから抜いた根鉢は、よほど固まっていなければ、なるべく触らずそのまま植えましょう。

ポットから出したキキョウの根は、太い根と細い根があり、太い根は傷つけないよう注意してください。

太い根っこを傷つけると、生育が悪くなり枯れることがあります。

鉢底の細い根が固まっている場合は、はさみで十字に切ってほぐします。

庭植えの場合

植え付け

植え付けの1週間前に植え付け場所を掘り起こし、庭土と堆肥をよく混ぜ合わせます。

堆肥の量は庭土の1割程度です。

キキョウの植え付け場所は水はけをよくするために、盛り土を20cmするかレイズドベッドを作ります。

キキョウの苗は間隔を10~20cmほどあけて植え付けてください。

植え付け後はたっぷり水をあげましょう。

植え替え

庭植えのキキョウは植え替える必要は特にありません。

鉢植えの場合

植え付け

  • 鉢に鉢底石を敷き土を半分くらい入れます。
  • ポットから苗を抜き取り、太い根を傷つけないよう気をつけて土の上に置きます。
  • 残りの土を入れてキキョウの根元の土を軽く押さえましょう。
  • たっぷり水をあげます。

キキョウの根はまっすぐ下に伸びるので、深めの鉢に植えてあげましょう。

植え替え

鉢植えのキキョウは1年に1回植え替えて、根詰まりを防いであげましょう。

日当たり・置き場所

キキョウは日当たりを好むため最低でも半日以上、日光のあたる場所に置いて育てます。

日が当たらない場所に置くと、花が咲かないので注意してください。

キキョウは蒸れに弱いので風通しの良さにも注意しましょう。

キキョウの育て方|日々のお世話

キキョウ(桔梗)の育て方

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水やり

庭植えのキキョウは、自然に降る雨で十分育ちます。

鉢植えの場合は、少し乾燥ぎみにすることを意識します。

キキョウは多湿が苦手なので土の乾燥を確認してから、たっぷりお水をあげてください。

肥料

肥料を与える時期は庭植えは3月頃、鉢植えのキキョウは3月頃と6月〜10月です。

肥料を与えたキキョウはよく花を咲かせるのですが、その反面、葉が茂ったり茎が太くなり自然の野草らしい姿が薄くなります。

好みのキキョウの佇まいになるよう、肥料を調整してみてください。

庭植えの場合

植え付けの3月頃に堆肥を混ぜ込みます。

堆肥の量は、植え付け場所を掘り起こした庭土の1割程度です。

その後は特に肥料は与えなくても大丈夫です。

鉢植えの場合

植え付けの3月頃に緩効性肥料を与えます。

6月〜10月の開花中は、10日に1回を目安に液体肥料を施しましょう。

剪定・切り戻し

キキョウは6月〜10月に花の摘み取り、7月〜8月に切り戻しを行います。

花の摘み取り

終わった花を摘み取ると次々とキキョウが開花します。

そのままにしていると種がつき花が咲かなくなります。

切り戻し

キキョウの切り戻しは7月〜8月頃、開花が落ち着くタイミングで行います。

キキョウの根元から半分くらいでカットしてください。

少し切りすぎても大丈夫です。

しばらくすると新芽が顔を出し、秋まで花を楽しめます。

キキョウをカットすると白い液体が出てきますが、かぶれることがあるので注意してください。

夏越し

キキョウは真夏の直射日光と多湿が苦手です。

庭植えのキキョウは寒冷紗などで遮光します。

鉢植えのキキョウは、風通しのよい、木漏れ日くらいの明るさのある日陰に移動させましょう。

直射日光が強すぎると、葉焼けを起こします。

冬越し

キキョウは寒さに強い植物で、気温は-10℃までが目安です。

冬になるとキキョウは地上の部分は枯れてしまいますが、根っこは生きています。

春になるとまた新しく芽が出てくるので、心配せずに待ちましょう。

庭植えの場合

庭植えのキキョウは植えっぱなしで冬越しできます。

庭のキキョウの根が凍結しそうな場合は、キキョウの周りに腐葉土やワラを厚く敷いてあげましょう。

東北〜北海道は、可能であれば鉢に植え替えて移動するのが安心です。

鉢植えの場合

鉢植えのキキョウは、ときどき水やりをして土を湿らせます。

冷たい風が当たらない場所に置きます。

芽が出るまでは日当たりはあまり考えなくても大丈夫です。

病害虫

キキョウは虫がつきにくい植物ですが、以下の病害虫の被害に遭うことがあります。

  • 立ち枯れ病
  • クロウリハムシ
  • アブラムシ
  • ヨトウムシ
  • ハダニ

立ち枯れ病

立ち枯れ病はカビが原因の病気で、多湿の夏に多く、水はけと風通しが悪い環境で発生します。

発病すると葉っぱが黄色く変色し、茎と根が腐って枯れていきます。

発生したら水はけのよい土に作り直し、盛り土して植え直しましょう。

クロウリハムシ

クロウリハムシは大きさは1cmくらいで、オレンジの頭に黒い羽を持っています。

4月から9月頃に発生し、葉っぱを食べてしまいます。

特にウリ科の植物の葉が大好きなので、ウリ科の雑草を抜いて処分します。

クロウリハムシを見つけたらすぐに捕殺するか、薬剤で退治します。

アブラムシ

黄緑色の小さな虫で、茎や葉っぱに住みつきます。

見つけたら棒やブラシで落とすなどして駆除しましょう。

牛乳を水で薄めて霧吹きで吹きかけると、窒息させることができます。

ハダニ

乾燥した環境でよく発生し、葉っぱの裏から養分を吸い取ります。

ハダニが住みつくと葉は薄く変色し、葉や茎に蜘蛛のような糸を張ることがあります。

発生したらたたき落とすなどして取り除き、大量発生した場合は薬剤を使いましょう。

ハダニは多湿の環境を嫌がるので、葉の裏に霧吹きで水を吹きかけるとハダニ予防になります。

キキョウの増やし方

キキョウ(桔梗)の育て方

キキョウの増やし方には3つの方法があります。

  • 種の採取
  • 株分け
  • 挿し芽

種の採取

キキョウの種は8月〜9月頃に採取することができます。

開花したキキョウの花をそのままにすることで黒い種が作られます。

採取したキキョウのタネは、封筒などに入れて冷蔵庫で保管してください。

株分け


土から上が枯れる11月〜3月頃にキキョウの根っこを株分けします。

この時期のキキョウは休んでいるので、多少根を傷つけても大丈夫です。

ニンジンのようになった根っこは、自然に割れ目ができています。

割れ目をそのまま手でちぎって植え付けましょう。

根っこに新芽が付いている場合は、少し小さく分けても大丈夫です。

手でちぎれない場合は、カッターやはさみを使って切り分けてください。

切った部分に癒合剤を塗ると、病原菌が入るのを防ぎます。

植え付け後はたっぷりお水をあげましょう。

挿し芽


挿し芽の適期は5月〜6月で、1ヶ月ほどで発根します。

  • キキョウの新芽を5cm〜10cm切り取り挿し穂にします。
  • 新芽に付いている葉は半分くらいにカットして水分の蒸発を防ぎましょう。
  • 切り取った挿し穂を1時間程度水上げしてください。
  • 挿し床に挿し木用の土をいれて、霧吹きなどで湿らせておきます。
  • 土に5cmくらいの穴を掘りキキョウの挿し穂を挿します。
  • 挿し芽をした直後は明るい日陰に置いて、土が乾燥しないよう注意してあげましょう。
  • キキョウの葉が元気に4~5枚くらい出てきたらお庭や鉢に植え替えます。

まとめ

キキョウの育て方を紹介しました。

自然の中で自生するキキョウが絶滅しそうと聞くととても残念ですが、お家で山野草のように涼しげに咲くキキョウには癒されます。

日当たりと水やりのタイミングに気を付ければ、初心者にも簡単に育てられますよ。

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